検索、フィルタ、レコードのグループ化

Odooでは、ビュー内のレコードを検索、フィルタリング、グループ化して、最も関連性の高いレコードのみを表示することができます。検索バーはビューの上部にあり、 値を検索 と入力するか、 🔽 (下向き矢印) アイコンをクリックして、フィルタ, グループ化, お気に入り ドロップダウンメニューにアクセスします。

値を検索する

検索フィールドを使用して、特定の値をすばやく検索し、フィルタとして追加します。検索する値を入力し、ドロップダウンメニューから必要なオプションを選択して、検索フィルタを適用します。

Example

Mitchell Admin が販売担当である 販売分析 レポート (販売アプリ ‣ レポーティング ‣ 販売) のレコードを選択するために カスタムフィルタ を追加する代わりに、Mitch を選択して、 販売担当を検索: Mitch の隣にある ⏵ (右矢印) をクリックして Mitchell Admin を選択します。

販売分析レポートでの特定の値の検索

注釈

検索フィールドを利用するのと、 カスタムフィルタ を追加する際に、 contains 演算子を使用するのは同じことです。一部だけ値を入力した後、目的のフィールドが直接選択された場合、 ( ⏵ (右矢印)を選択しなくても) 入力した文字を含むすべてのレコードが選択したフィールドに表示されます。

フィルタ

フィルタは特定の条件を満たすレコードを選択するために使用されます。デフォルトで選択されるレコードはそれぞれのビューに固有のものですが、 設定済フィルタ を一つ(または複数)選択するか、 カスタムフィルタ を追加することで変更することができます。

設定済フィルタ

検索バーから 🔽(下向き矢印) アイコンをクリックし、 フィルタ ドロップダウンメニューから1つ(または複数)の*設定済みフィルタ* を選択することで、レコードのデフォルト選択を変更できます。

Example

販売分析 レポート ( 販売アプリ ‣ レポーティング ‣ 販売) では、販売オーダ の段階にあり、オーダ日 が過去365日以内のレコードのみがデフォルトで選択されます。

見積 段階のレコードも含めるには、フィルタ から 見積 を選択して下さい。

さらに例えば、2024年のような特定の年の販売オーダと見積レコード のみ を含めるには、まず ❌ (削除) アイコンをクリックして、既存の オーダ日: 過去365日 フィルタを削除し、 オーダ日 ‣ 2024 を選択します。

販売分析レポートでの設定済フィルタの使用

注釈

設定済の フィルタ はグループ化されており、各グループは水平線で区切られています。同じグループから事前設定されたフィルタを選択すると、適用された条件の いずれか に一致するレコードを見つけることができます。しかし、他のグループからフィルタを選択するには、レコードは適用された条件の 全て に一致する必要があります。

カスタムフィルタ

設定済フィルタ が具体性に欠ける場合は、カスタムフィルタを追加します。そのためには、検索バーの 🔽 (下向き矢印) アイコンをクリックし、 フィルタ ‣ カスタムフィルタを追加 を選択します。

カスタムフィルタ追加 ポップアップウィンドウには、マッチングオプション、フィルタ規則、そして アーカイブ済 レコードを含めるかどうかのトグルが表示されます。

カスタムフィルタ追加ポップアップ

デフォルトのマッチング設定は 以下の規則のいずれかにマッチする で、それぞれの規則が独立して適用されます。マッチング設定を 以下の規則の全てにマッチする に変更するには、カスタムフィルタに少なくとも2つのフィルタ規則を追加する必要があります。

  • 以下の規則の全て 🔽 にマッチする: フィルタ規則の 全て を満たす必要があります。論理的には、これは AND (&) オペレーションです。

  • 以下の規則のいずれか 🔽 にマッチする: フィルタ規則の いずれか を満たす必要があります。論理的には、これは OR (|) オペレーションです。

デフォルトでは、カスタムフィルタには1つのフィルタ規則が追加されます。フィルタ規則の構造を以下に示します:

  1. 最初のインラインフィールドは、フィルタリングする フィールド名 です。いくつかのフィールドは別のフィールドの中に入れ子になっている洗練されたパラメータを持っています。これらのフィールドの横には > (矢印) アイコンがあり、これを選択するとネストされたフィールドが表示されます。

  2. 2番目のインラインフィールドは、フィールド名と値を比較するために使用される条件 演算子 です。利用可能な条件演算子 はフィールドのデータ型に固有のものです。

  3. 3番目のインラインフィールドはフィールド名の変数 です。値入力はドロップダウンメニュー、テキスト入力、数値入力、日付/時刻入力、ブーリアンセレクタとして表示されることもありますし、使用される演算子やフィールドのデータタイプによっては空白になることもあります。

規則のフィルタ条件の右側には、3つのインラインボタンも用意されています:

  1. ➕ (プラス記号): は既存の規則の下に新しい規則を追加します。

  2. (ブランチ追加): 既存の規則の下に新しい規則グループを追加します。 いずれか全て のマッチングオプションを使用することで、このブランチ内の各規則をフィルタに適用する方法を定義することができます。マッチングオプションが親グループと同じに設定されている場合、フィールドは親グループに参加するように仕訳されます。

    Example

    一致条件を 以下の全ての 🔽 規則に一致 に設定し、一致オプションを いずれか 🔽 の規則とマッチ から 全て 🔽 の規則とマッチ へ変更した新しいブランチを追加すると、新しく追加されたブランチは消え、その規則グループは親グループに移動します。

  3. 🗑️ (ゴミ箱): ノードを削除します。ブランチノードが削除された場合、そのノードの子ノードも全て削除されます。

新しい規則 ボタンをクリックすることで、カスタムフィルタに新しいフィルタ規則を追加することができます。

フィルタの基準を定義したら、カスタムフィルタをビューに追加するために 追加 をクリックします。

Example

CRM アプリから 成約 ステージにあり、見込収益が$1,000を超える全てのリードと案件をターゲットにするには、以下を入力します:

以下の規則 🔽 (下矢印) と全てマッチ:

  1. ステージ 成約

  2. 見込収益 > 1,000

  3. いずれか 🔽 (下矢印) の:

    • タイプ = リード

    • タイプ = 案件

CRMで特定のレコードをフィルタするカスタムフィルタを追加します。

ちなみに

開発者モード`を有効化すると、各フィールドの技術的な名前とデータタイプが表示され、フィルタ規則の下にある :guilabel:`# コードエディタ テキストエリアも表示され、ドメインを表示し手動で編集することができます。

レコードをグループ化する

ビュー内のレコードの表示は、設定済グループ のいずれかに従って、まとめて表示することができます。これを行うには、検索バーの 🔽 (下矢印) アイコンをクリックし、ドロップダウンメニューから グループ化 オプションのいずれかを選択します。

Example

販売分析 レポート( 販売アプリ ‣ レポーティング ‣ 販売) で販売員別にレコードをグループ化するには、 グループ化 ドロップダウンメニューから 販売担当 オプションをクリックします。レコードがフィルタリングされずに、販売担当者別にグループ化されます。

販売分析レポートのレコードのグループ化

モデル上に存在するフィールドを使用して グループをカスタマイズ することができます。これを行うには カスタムグループを追加 をクリックし、ドロップダウンメニューからフィールドを選択します。

注釈

同時に複数のグループを使用できます。最初に選択されたグループはメインクラスタとなり、次に追加されたグループはメイングループのカテゴリをさらに分割し、といった具合です。フィルタとグループを併用することで、表示をさらに絞り込むことができます。

比較

いくつかのレポーティングダッシュボードの、検索... バーに 比較 セクションが含まれています。 これには 製造 アプリ用レポートの 総合設備効率 および 購買 アプリの 購買 レポートなどが含まれます。

比較 セクションのオプションは2つの異なる期間のデータを比較するために使用されます。 2つの比較オプションがあり (時間フィルタ): 前期間 および (時間フィルタ): 前年 から選ぶことができます。

重要

フィルタ 列で1つ(または複数) の期間が選択されている場合、一部のレポートでは、比較 セクション のみ 検索... バーのドロップダウンメニューに表示されます。これは、期間が指定されていない場合に比較する対象がないためです。

さらに、一部のレポートでは、 (円グラフ) グラフタイプ、または (ピボット) ビューが選択されている場合のみ、比較 機能を使用できます。別のビューが有効になっている場合でも、:guilabel:`比較`オプションは選択できますが、レポート上のデータの表示方法は変更されません。

生産分析レポート用の検索バー。

2つの比較のうちの1つを使用してデータを表示するには、まず 検索... バーのドロップダウンメニューの フィルタ 列で時間期間を選択します。次に、比較 セクションで (時間フィルタ): 前期間 または (時間フィルタ): 前年 のいずれかを選択します。

比較 オプションのいずれかが有効になっている場合、レポートは選択した期間のデータと、同じ期間 (月、四半期、年) の1つ前の期間または1年前の期間のデータを比較します。データの表示方法は、選択したビューによって異なります。

  • (棒グラフ) は、選択した期間の各時間単位について、2つの棒グラフを並べて表示します。左の棒グラフは選択した期間を表し、右の棒グラフは前期間を表します。

  • (折れ線グラフ) は、選択した期間を表す1本と、前期間を表すもう1本の2本の線で表示されます。

  • (円グラフ) は、大きな円の中に小さな円があるように表示されます。大きな円は選択した期間を表し、小さな円は前期間を表します。

  • (ピボットテーブル) は、各列が2つの小さな列に分割されて表示されます。右側の列は選択された期間を表し、左側の列は前期間を表します。

Example

製造 アプリの 製造分析 レポートでは、2024年第2四半期のデータと2023年第2四半期のデータが比較されています。Q2検索... バーのドロップダウンメニューの 終了日 フィルタセクションで選択されています。 比較 セクションでは、終了日: 前年 が選択されています。

現在の年は2024年なので、大きい円は2024年第2四半期(Q2)のデータを表示しています。小さい円は2023年第2四半期(Q2)のデータを表示しており、同じ期間の1年前のデータです。

代わりに:guilabel:`終了日: 前期間`が選択されている場合、小さい円は2024年の第1四半期(Q1)のデータを表示します。これは同じ期間ですが、1 周期 前の期間です。

生産分析レポートの比較ビュー。

お気に入り

お気に入りは、将来の使用のために特定の検索を保存したり、ビューの新しいデフォルトフィルタとして保存する方法です。

現在のビューをお気に入りとして保存するには、検索バーの 🔽(下矢印) アイコンをクリックし、 現在の検索を保存 ドロップダウンメニューを選択すると、以下のオプションが表示されます:

  • フィルタ名: お気に入り検索の名前。

  • デフォルトフィルタ: はお気に入り検索をビューのデフォルトフィルタとして設定します。

  • 共有済: はお気に入り検索を全てのユーザが利用できるようにします。デフォルトでは、お気に入り検索はその検索を作成したユーザのみが利用できます。

オプションを設定したら、保存 をクリックしてお気に入り検索を保存します。

販売分析レポートのお気に入り検索の保存

保存済のお気に入りには、検索バーの 🔽 (下矢印) アイコンをクリックし、 お気に入り ドロップダウンメニューで保存されたフィルタを選択することでアクセスできます。保存済のお気に入りを削除するには、お気に入り検索の横にある 🗑️ (ゴミ箱) アイコンをクリックします。

ちなみに

全て のお気に入り検索を表示するには、まず 開発者モード を有効化し、 設定アプリ ‣ 技術設定 ‣ ユーザインターフェイス: ユーザ定義のフィルタ に移動します。ここから、全てのお気に入り検索を表示、編集、アーカイブ、削除することができます。