電子請求書発行 (EDI)。¶
EDI、電子データ交換とは、購買オーダや請求書などのビジネスドキュメントを標準フォーマットで企業間通信することです。EDI標準に従ってドキュメントを送信することで、メッセージを受信した機械が情報を正しく解釈できるようになります。様々なEDIファイルフォーマットが存在し、貴社の国に応じて利用可能です。
EDI機能は、企業間の管理の自動化を可能にし、また、財政管理や管理の円滑化のために政府によって要求される場合もあります。
顧客からの請求書、クレジットノート、仕入先請求書といったドキュメントの電子請求書発行は、EDIの適用の1つです。
Odooは特に以下のフォーマットをサポートしています。
フォーマット名 |
適用性 |
---|---|
Factur-X (CII) |
全ての顧客 |
Peppol BIS Billing 3.0 |
全ての顧客 |
XRechnung (UBL) |
全ての顧客 |
Fattura PA (IT) |
イタリア企業 |
CFDI (4.0) |
メキシコ企業 |
Peru UBL 2.1 |
ペルー企業 |
SII IVA Llevanza de libros registro (ES) |
スペイン企業 |
UBL 2.1 (Columbia) |
コロンビア企業 |
エジプト税務当局 |
エジプト企業 |
E-Invoice (IN) |
インド企業 |
NLCIUS (Netherlands) |
オランダ企業 |
EHF 3.0 |
ノルウェー企業 |
SG BIS Billing 3.0 |
シンガポール企業 |
A-NZ BIS Billing 3.0 |
全ての顧客 |
注釈
Factur-X(CII) フォーマットは、請求書の検証チェックを可能にし、PDF/A-3準拠のファイルを生成します。
Odooで生成された各PDFには Factur-X XMLファイルが含まれています。
設定¶
デフォルトでは、送信ウィンドウ で利用可能なフォーマットは顧客の国によって異なります。
顧客ごとに特定の電子請求書フォーマットを定義することができます。そのためには、 会計 タブを開き、適切なフォーマットを選択します。
に行き、顧客フォームを開いて国別の電子請求書発行¶
会社の国の所在国(例えば、Italy 、Spain 、Mexico など)によっては、全ての請求について特定のフォーマットで電子請求書を発行する必要があるかもしれません。この場合、売上仕訳帳にデフォルトの電子請求書フォーマットを定義することができます。
そのためには、 詳細設定 タブに行き、この仕訳帳に必要なフォーマットを有効にします。
に行き、売上仕訳帳を開き、電子請求書生成¶
確定した請求書から 送信 & 印刷 をクリックして送信ウィンドウを開きます。電子請求書オプションをチェックし、電子請求書ファイルを作成・添付します。
Peppol¶
Peppol ネットワークは、企業と政府当局間のドキュメントや情報の交換を保証します。主に電子請求書発行に使われ、アクセスポイント(Peppolネットワークへのコネクタ)によって企業は電子ドキュメントを交換できます。
Odooは アクセスポイント かつ、SMP であり、顧客請求書や仕入先請求書をEメールや郵送で送らずに、電子請求書取引することを可能にします。
まだインストールされていない場合は、 Peppol モジュール (account_peppol
) を インストール します。
重要
Peppolの登録は**無料** で、Odooコミュニティ版で利用できます。
Peppolを通じて、顧客請求書 と クレジットノート を送信し、仕入先請求書 と 返金 を受け取ることができます。
以下の対応ドキュメントフォーマットのいずれかで送信できます: BIS Billing 3.0, XRechnung CIUS, NLCIUS
- 以下の 国 が OdooのPeppol登録対象 です:Andorra, Albania, Austria, Bosnia and Herzegovina, Belgium, Bulgaria, Switzerland, Cyprus, Czech Republic, Germany, Denmark, Estonia, Spain, Finland, France, United Kingdom, Greece, Croatia, Hungary, Ireland, Iceland, Italy, Liechtenstein, Lithuania, Luxembourg, Latvia, Monaco, Montenegro, North Macedonia, Malta, Netherlands, Norway, Poland, Portugal, Romania, Serbia, Sweden, Slovenia, Slovakia, San Marino, Turkey, Holy See (Vatican City State)
登録¶
PEPPOLを有効化 チェックボックスにチェックを入れ、手動で保存 します。
に進みます。Peppolモジュールがインストールされていない場合は、まず以下の情報を記入して下さい:
Peppol EAS。これはPeppol Electronic Address Schemeの略で、通常あなたの会社の国によって異なります。Odooは多くの場合、あなたの国で最も一般的に使用されているEASコードをプリフィルとして使用します。例えば、ベルギーのほとんどの会社で使用されているEASコードは0208です。
Peppolエンドポイント。これは通常、会社登記番号またはVAT番号です。
電話番号 (国コードを含む。例:
+32
ベルギー)主要連絡先Eメール
参考
Peppol エンドポイント - OpenPeppol eDEC Code Lists (open the "Participant Identifier Schemes" as HTML page)
他のアクセスポイントから移行する場合は、以前のプロバイダから 移行キー を挿入します。
最後に 登録を検証 をクリックします。Peppolを試す、或いはデモで使用したい場合は、デモ モードで登録することができます。そうでない場合は ライブ を選択して下さい。
注釈
Peppolをテストする場合、システムパラメータ account_peppol.edi.mode
を test
に変更することができます。すると、テストサーバーに登録するオプションのラジオボタンが表示されます。
電話番号の確認 をクリックすると、確認コードが送信されます。
コードを含むテキストメッセージが提供された電話番号に送信され、認証プロセスが完了します。
コードを入力し、確認 をクリックすると、登録が有効化待ちであることがわかります。この時点から、仕入先請求書を受け取るためのデフォルトの仕訳帳を設定することができます。
1日以内に自動的に起動するはずです。
ちなみに
で、登録状況をチェックするcronを手動でトリガすることも可能です。
Peppolネットワークに登録されると、すぐに申請ステータスが更新されます。
全ての顧客請求書と仕入先請求書は、Peppolネットワークを使用して直接送信できるようになりました。
連絡先検証¶
Peppolネットワークを利用している連絡先に請求書を送る前に、その連絡先もPeppol参加者として登録されていることを確認する必要があります。
そのためには、 Peppol EAS コード と エンドポイント が入力されていることを確認します。次に、 検証 をクリックします。連絡先がネットワーク上に存在する場合、そのPeppolエンドポイントの有効性が有効に設定されます。
に行き、顧客のフォームを開きます。次に に進み、正しいフォーマットを選択し、重要
EASコードとエンドポイント番号は連絡先の情報に基づいてOdooが事前に入力しますが、これらの詳細は連絡先に直接確認することをお勧めします。
複数の顧客のPeppol参加状況を一度に確認することができます。そのためには、
に進み、リストビューに切り替えます。確認したい顧客を選択し、 をクリックします。請求書を送信¶
Peppolネットワーク経由で請求書を送信する準備ができたら、請求書フォームの 送信&印刷 をクリックするだけです。複数の請求書をキューに入れるには、リストビューで請求書を選択し、 をクリックします。 BIS Billing 3.0 と PEPPOL経由で送信 の両方のチェックボックスにチェックを入れる必要があります。
Peppolで送信可能な請求書は、Peppol 準備完了 と表示されます。これらを表示するには、Peppol 準備完了 フィルタを使用するか、会計ダッシュボードにアクセスし、対応する売上仕訳帳の Peppol 準備完了請求書 をクリックします。
請求書が Peppol 経由で送信されると、ステータスは 処理中 に変更されます。連絡先のアクセスポイントに正常に配信されると、ステータスは 完了
に変更されます。
ちなみに
デフォルトでは、Peppol ステータス列は請求書リストビューでは非表示になっています。請求書リストビューの右上にあるオプション列から選択し、表示させることができます。
これらの請求書のステータスをチェックするために、cronが定期的に実行されます。cronが実行される前に、経理ダッシュボードの対応する売上仕訳の Peppolの請求書ステータスを取得 をクリックすることでステータスを確認することができます。
仕入先請求書を受取る¶
1日1回、cronがPeppolネットワーク経由で新しいドキュメントが送られてきたかどうかをチェックします。これらのドキュメントはインポートされ、対応する仕入先請求書はドラフトとして自動的に作成されます。
cronが実行される前にPeppolの受信ドキュメントを取得したい場合、設定で設定したPeppolのメイン購買仕訳帳の会計ダッシュボードから取得することができます。 Peppolから取得 をクリックするだけです。