2ステップ入荷・配送

企業のニーズによっては、プロダクトの入出荷に複数のステップが必要になる場合があります。Odoo 在庫 では、複数ステップルート を使用してこれを行うことができます。

2ステップ入荷処理では、プロダクトは入荷エリアで入荷され、その後在庫に転送されます。このような入荷プロセスは、冷凍庫や冷蔵庫、安全な施錠エリア、特別な通路や棚など、特定の保管場所を持つ倉庫にとって有益かもしれません。

プロダクトは保管場所に応じてソートすることができ、従業員は特定の場所に向かうプロダクトを全て在庫することができます。在庫に転送されるまでは、プロダクトはそれ以上処理できません。

In the two-step delivery process, products are first picked from their respective location in the warehouse, then transferred to an output location before being shipped to the customer.

これは、先入先出(FIFO)、後入先出(LIFO)、使用期限順先出(FEFO)の払出方針を採用している企業にとって有益かもしれません。

ちなみに

入荷と出荷配送は同じステップ数で設定する必要は ありません

例えば、倉庫の設定は、プロダクトを2つのステップ(入荷+在庫)で受け取り、3ステップ(ピッキング+梱包+出荷)で配送できるように設定できます。

設定

Odoo 在庫 では、デフォルトで入出荷ともに1ステップで処理されるように設定されています。これらの設定を変更するには、複数ステップルート 機能を有効にする必要があります。

複数ステップルート を有効にするには、 在庫アプリ ‣ 設定 ‣ 管理設定`に移動します。:guilabel:`倉庫 セクションで 複数ステップルート の隣にあるチェックボックスにチェックを入れ、 保存 をクリックします。そうすることで 保管場所 機能も有効化されます。

在庫アプリの設定でマルチステップルート機能を有効にしました。

次に、2ステップ入荷と配送用に倉庫を設定します。在庫アプリ ‣ 設定 ‣ 倉庫 に移動し、編集する倉庫を選択します。

倉庫設定`タブで、:guilabel:`入荷`を:guilabel:`入荷場所で受入後在庫(2ステップ) に設定し、出荷 を:guilabel:出荷用置場に移動後配送(2ステップ) に設定します。

倉庫フォームで入出荷を2段階に設定。

注釈

2ステップの入荷と配送を選択すると、自動的にデータベースに新しい 入荷出荷 の倉庫場所が作成され、それぞれ`WH/入荷` と WH/出荷 という名前になります。

これらのロケーションの名前を変更したり編集したりするには、 :menuselection:`在庫アプリ --> 設定 --> ロケーション`に移動し、希望のロケーションを選択します。

ロケーションフォームで、ロケーション名 を変更し、その他必要な変更を加えます。

入荷を2ステップで処理(入力+在庫)

プロダクトが2ステップで入荷されると、まず仕入先ロケーションから入荷ロケーションに移動されます。次に、購買オーダ(PO)の検証とそれに続く内部運送により、入荷ロケーションからデータベース内の倉庫在庫に移動されます。

販売オーダを作成する

|PO|(購買オーダ)を作成するには、 購買アプリ に移動し、 新規 をクリックします。これにより空白の 見積依頼書 (RfQ) フォームが開きます。

仕入先 フィールドに仕入先を追加します。その後、必要に応じて RfQ の様々なフィールドに記入して下さい。

仕入先から新しい見積依頼書を記入。

プロダクト タブで、プロダクト追加 をクリックし、RfQ に追加するプロダクトを選択します。

準備ができたら オーダ確認 をクリックして下さい。これで RfQ は:guilabel:購買オーダ のステージに移されます。

Once the PO is confirmed, a Receipt smart button appears at the top of the form. Clicking the smart button opens the warehouse receipt (WH/IN) form.

検証済購買オーダの配送スマートボタン。

ちなみに

異なるステップ設定を持つ複数の倉庫を持つビジネスでは、PO フォームの 配送先 フィールドは、2ステップ倉庫に接続された正しい 入荷場所 として指定される 必要があります

これは、名前の最後に`入荷`ラベルを含むドロップダウンメニューから倉庫を選択することで行うことができます。

入荷処理

倉庫入荷フォームから、オーダしたプロダクトを倉庫に入荷することができます。プロダクトを入荷するには 検証 をクリックします。検証済になると、入荷は 完了 ステージに移り、プロダクトは WH/入荷 の場所に移動します。

仕入先に発注したプロダクトの入荷フォーム。

|PO|フォームを表示するには、(フォーム上部のパンくずを経由して)|PO|に戻るをクリックして下さい。プロダクト明細で、 入荷済 列の数量がオーダされた 数量 と一致するようになりました。

内部運送の処理

入荷が確認されると、内部運送が作成され、処理できるようになります。

内部運送を見るには、 在庫アプリ に移動し、 :guilabel:`内部運送`タスクカードを探します。

タスクカードの # 未処理 ボタンをクリックして、処理する内部運送のリストを表示し、検証済の入荷に関連する運送を選択します。

準備ができたら 検証 をクリックして転送を完了し、プロダクトを WH入荷`から :guilabel:`WH/在庫 に移動します。

転送が検証済になると、プロダクトは在庫に入り、顧客への配送や製造オーダが可能になります。

仕入先からオーダされたプロダクトの内部運送フォーム。

配送オーダを2ステップで処理(ピッキング+出荷)

プロダクトが2ステップで配送される場合、倉庫の在庫から出荷ロケーションに移動されます。次に、ピッキングオーダとそれに続く配送オーダ(DO)の検証時に、出荷ロケーションからデータベース内の顧客ロケーションに移動します。

販売オーダを作成する

|SO|(販売オーダ)を作成するには、 販売アプリ に移動し、 新規 をクリックします。空白の販売見積フォームが開きます。

顧客 フィールドに顧客を追加します。その後、必要に応じて販売見積フォームの様々なフィールドに記入して下さい。

 新規販売オーダフォームに記入。

:guilabel:`オーダ明細`タブで、:guilabel:`プロダクト追加`をクリックし、販売オーダ見積に追加するプロダクトを選択します。

準備ができたら 確認 をクリックします。これで見積は 販売オーダ のステージに移ります。

SO が確定すると、フォームの上部に 配送 スマートボタンが表示されます。スマートボタンをクリックすると、倉庫配送(WH/OUT)フォームが開きます。

検証済販売オーダフォームの配送スマートボタン。

ピッキングを処理

販売オーダが確認されると、ピッキングオーダが作成され、処理できるようになります。

ピッキングを完了するには、 在庫アプリ に移動し、 在庫概要`ダッシュボードで :guilabel:`ピッキング タスクカードを探します。また、販売オーダフォームの上部にある 配送 スマートボタンからもピッキングオーダにアクセスできます。

在庫概要 ページから、 ピッキング タスクカードの # 未処理 ボタンをクリックします。これにより、全ての未処理のピッキングのリストが表示されます。

販売オーダに関連付けられているピッキング(WH/ピッキング)オペレーションをクリックすると、ピッキングオーダが表示されます。

販売オーダに含まれるプロダクトのピッキングオーダ。

:guilabel:`要求`列の値に合わせて、:guilabel:`数量`列の値を変更することで、数量を手動で設定します。

準備ができたら 検証 をクリックしてピッキングを完了し、プロダクトを WH/在庫 から WH/出荷 に移動します。

配送処理

ピッキングが検証済になると、配送オーダが作成され、処理できるようになります。販売オーダフォームの 配送 スマートボタンをクリックすると、新しく作成された配送オーダが表示されます。

また、配送オーダを見るには、パンくずリストで 在庫概要 ページに戻り、 配送オーダ タスクカードを探します。

タスクカードの # 未処理 ボタンをクリックして、処理する配送オーダのリストを表示し、検証済のピッキングに関連するオーダを選択します。

顧客がオーダしたプロダクト用の配送オーダフォーム。

プロダクトを配送するには、 数量 フィールドの値を 要求 フィールドのオーダ数量と一致するように変更します。

準備ができたら 検証 をクリックします。検証済になると、配送オーダは 完了 ステージに移ります。