外注先に直送する

製造業において、外注とは、会社が第三者の製造業者、または外注先と契約し、その会社がプロダクトを製造し、発注元企業が販売するプロセスを指します。

Odooでは、受注時外注先直送ルートを使用して、外注プロダクトに必要な構成品を仕入先から購入し、そのプロダクトの購買オーダ(PO)が確認されるたびに、それらを外注先に直接配送します。

外注先は、構成品を使用して希望するプロダクトを製造し、発注元企業に返送します。

重要

直送受注時外注先直送 のルート間の違いを理解する必要があります。両方のルートは直送を含みますが、異なる目的で使用されます。

直送 ルートは、仕入先からプロダクトを購買し、最終顧客に直接出荷するために使用されます。

受注時外注先直送 ルートは、仕入先から構成品を購入し、それを直接外注先に発送するために使用されます。 デフォルトでは、完成品は外注先から発注元企業に送られます。

しかし、直送受注時外注先直送 のルートを組み合わせ、同じプロダクトに適用することは可能です。このワークフローでは、構成品は外注先に直送され、外注先は完成品を最終顧客に直接出荷します。

これは、このドキュメントの ワークフロー セクション のステップ1から5を順に行うことで実行できます。

設定

受注時外注先直送ルートを使用するには、製造アプリ ‣ 設定 ‣ 管理設定 に移動し、工程 の見出しの下にある 外注 の横のチェックボックスをオンにします。

外注 管理の設定を有効にし、外注プロダクト、プロダクトの部品表、および部品表にリストされた構成品を適切に設定する必要があります。

プロダクト設定

受注時外注先直送ルートでプロダクトを設定するには、在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ プロダクト に移動し、プロダクトを選択するか、新規作成 をクリックして新しいプロダクトを作成します。

購買 タブを選択し、明細追加 をクリックして、仕入先 ドロップダウンメニューから外注先を選択し、価格 フィールドに価格を入力して、プロダクトの外注先を仕入先として追加します。

次に、:guilabel:`在庫`タブをクリックして、外注先で製造された完成品が次にどう処理されるかを決定するルートを設定します。

完成品を発注元企業に返送する場合は、購買 ルートが選択されていることを確認して下さい。さらに、オーダ確認時にプロダクトの 受注補充(MTO) ルートを選択すると、手持在庫が十分でない限り、販売オーダの確認時に自動的にプロダクトの購買オーダが作成されます。

完成品が外注先から顧客に直送される場合は、直送 ルートのみが選択されていることを確認して下さい。

全ての材料を設定する

受注時外注先直送 ルート用の部品表を設定するには、プロダクトページで 部品表 スマートボタンをクリックし、部品表を選択します。

または、製造アプリ ‣ プロダクト ‣ 部品表 に移動し、外注プロダクトの部品表を選択します。

参考

部品表の設定に関する詳細な概要については、部品表 のドキュメントを参照して下さい。

部品表タイプ フィールドで、外注 オプションを選択します。次に、その下に表示される 外注先 フィールドに、1つ以上の外注先を追加します。

外注を使用してプロダクトを製造するように設定された部品表の "部品表タイプ" フィールド

最後に、必要な全ての構成品が 構成品 タブで指定されていることを確認してください。新しい構成品を追加するには、明細追加 をクリックし、構成品 ドロップダウンメニューで構成品を選択し、数量 フィールドに必要な数量を指定します。

構成品を設定する

受注時外注先直送 ルート用の構成品を設定するには、構成品 タブで構成品名を選択し、その右側にある ➡️ (右矢印) ボタンをクリックして、部品表から各構成品に移動します。

あるいは、在庫アプリ ‣ プロダクト ‣ プロダクト と進み、構成品を選択して各構成品に移動します。

構成品のフォームで、購買 タブを選択し、明細追加 をクリックして、仕入先 フィールドで仕入先を選択し、価格 フィールドに販売価格を入力して、仕入先を追加します。これは、構成品が購買された後に外注先に構成品を送る仕入先です。

次に、在庫 タブをクリックし、ルート セクションで 受注時外注先直送 ルートを選択します。

外注先へ直送するすべての構成品について、このプロセスを繰り返します。

受注時外注先直送ワークフロー

受注時外注先直送のワークフローは、最大6つのステップで構成されています:

  1. 外注したプロダクトの販売オーダ(SO)を作成します。そうすると、外注先からプロダクトを購買するための 外注先 購買オーダが作成されます。

  2. 前ステップで作成した購買オーダを確認するか、または新しい購買オーダを作成します。購買オーダを作成すると、仕入先から構成品を購買するための見積依頼(RfQ)が作成されるほか、入荷オーダまたは直送オーダも作成されます。

  3. 見積依頼を確認すると、2つ目の購買オーダ (仕入先*購買オーダ) に変わります。これにより、*外注先直送 オーダが作成されます。

  4. 仕入先が構成品を外注先に送ったら、外注先直送 オーダを処理します。

  5. 外注先が外注プロダクトの製造を完了し、発注元企業にそれを送り返したら、その入荷を処理します。または、直送オーダを処理して、プロダクトを最終顧客に直接出荷します。

  6. ワークフローが販売オーダの作成により開始され、完成品が最終顧客に直送されない場合は、プロダクトが顧客に出荷された時点で配送オーダを処理します。

外注先から購買される副産品に応じて、具体的なステップ数は異なります。

その理由が特定の顧客注文を満たすことである場合、このプロセスは販売オーダの作成から始まり、プロダクトを顧客に納品するか、外注先が顧客に直送することで完了します。

在庫数量の追加が目的であれば、プロセスは購買オーダの作成から始まり、プロダクトを在庫として入荷することで完了します。

販売オーダを作成する

このステップは、顧客ニーズを満たすために外注先からプロダクトを購買する場合のみ必要です。プロダクトを購買して手持在庫数量を追加する場合は、次のステップに進みます。

新しい販売オーダを作成するには、販売アプリ ‣ オーダ ‣ オーダ に移動し、新規 をクリックします。

顧客`ドロップダウンメニューで顧客を選択します。次に、:guilabel:`オーダ明細 タブの:guilabel:プロダクト追加 をクリックし、プロダクト`ドロップダウンメニューで外注プロダクトを選択し、:guilabel:`数量 フィールドに数量を入力します。

確認 をクリックして販売オーダを確認すると、ページの一番上に 購買 スマートボタンが表示されます。これは 外注先 購買オーダ、つまり外注先から外注プロダクトを購入するために作成された購買オーダです。

注釈

プロダクトに対して販売オーダを設定すると、受注補充(MTO) ルートがプロダクトのページで有効になっており、かつ プロダクトの手持在庫がない場合にのみ、外注先 の購買オーダが作成されます。

在庫が手持在庫にある場合、プロダクトの販売オーダを確認すると、代わりに配送オーダが作成されます。これは、Odooが販売オーダが倉庫内の在庫を使用して履行されると想定しているためです。

これは、最終顧客に直送される外注プロダクトには当てはまりません。その場合、外注先 購買オーダは、たとえ手持在庫があっても、常に 作成されます。

外注先購買オーダを処理する

前のステップで外注先 購買オーダ が作成されていない場合は、購買アプリ ‣ オーダ ‣ 購買オーダ に移動し、新規作成 をクリックして作成して下さい。

購買オーダの入力は、:guilabel:`仕入先`ドロップダウンメニューから外注先を選択するところから始めます。

プロダクト タブで、プロダクト追加 をクリックして新しいプロダクト明細を作成します。 プロダクト フィールドで外注先が製造するプロダクトを選択し、数量 フィールドに数量を入力します。

最後に、オーダ確定 をクリックして、外注先 の購買オーダを確定します。

外注先への直送構成品を必要とするプロダクトに対して購買オーダが確認されると、入荷または直送オーダが自動的に作成され、購買オーダの上部に表示される対応する 入荷 または 直送 スマートボタンからアクセスできます。

*受注時外注先直送* プロダクト用の外注先購買オーダ、ページ上部の「入荷」スマート ボタン。

さらに、仕入先から購買され外注先に送られる構成品に対して見積依頼が作成されます。ただし、見積依頼は自動的に外注先の購買オーダにリンクされ ません

見積依頼が確認され、仕入先 購買オーダになると、外注先直送 オーダが作成されます。このオーダは、仕入先 購買オーダと 外注先 購買オーダの両方にリンクされます。

仕入先見積依頼を確認する

外注先購買オーダを確認して作成された見積依頼にアクセスするには、購買アプリ ‣ オーダ ‣ 見積依頼 に移動します。仕入先 フィールドに正しい仕入先が記載され、元ドキュメント フィールドに入荷確認後に作成された入荷伝票の参照番号が記載されている見積依頼を選択します。

見積依頼の 配送先 フィールドには 外注先直送 ` と表示され、:guilabel:`直送先 フィールドには、構成品が直送される外注先の名前が表示されます。

オーダ確定 をクリックして、見積依頼を 仕入先 購買オーダに変換し、仕入先からの構成品の購買を確認します。 そうすると、仕入先*購買オーダの上部に :guilabel:`直送` スマートボタンが表示され、*外注先 購買オーダの上部に 補充 スマートボタンが表示されます。

*受注時外注先直送* プロダクトの構成品の仕入先購買オーダ、ページ上部の 「直送」スマートボタン。

外注先直送オーダを処理する

構成品が外注先に納品されたら、購買アプリ ‣ オーダ ‣ 購買オーダ に移動し、仕入先 購買オーダまたは 外注先 購買オーダを選択します。次に、直送 スマートボタンまたは 補充 スマートボタンをそれぞれクリックします。

いずれかのボタンをクリックすると、外注先直送 オーダが開きます。オーダの上部にある 検証 ボタンをクリックして、外注先が構成品を受け取ったことを確認します。

入荷または直送オーダを処理する

外注先が完成品を製造したら、購買アプリ ‣ オーダ ‣ 購買オーダ に移動し、外注先 購買オーダを選択します。

外注プロダクトを在庫に入荷する必要がある場合、プロダクトが到着したら、外注先 購買オーダの上部にある プロダクト入荷 ボタンをクリックして、入荷伝票を開きます。次に、入荷伝票の上部にある 検証 をクリックして、プロダクトを在庫に登録します。

あるいは、外注先 購買オーダの一番上にある 入荷 スマートボタンを選択し、入荷の一番上にある 検証 をクリックします。

外注先プロダクトを直送する場合は、ページ上部の 直送 ボタンを選択して直送オーダを開き、外注先が顧客にプロダクトを発送した時点で 検証 をクリックします。

配送オーダを処理する

外注ワークフローが顧客によって開始され、完成品が顧客に直送 されず 、発注元企業に配送された場合、顧客にプロダクトを配送し、配送オーダを処理する必要があります。

プロダクトが顧客に発送されたら、販売 アプリに移動し、販売オーダを選択します。ページ上部の 配送 スマートボタンを選択して配送オーダを開き、検証 をクリックして顧客にプロダクトが発送されたことを確定します。