インバウンド・アウトバンドフロー

Odooで入出庫フローを構成することは、効率性、トレーサビリティ、コストの最適化において重要です。倉庫管理者は、迅速さと管理精度のバランスを取りながら、シンプルなプロセスを採用するか、チェックポイントを追加するかを選択する必要があります。

Odooでは、1ステップ、2ステップ、3ステップのフローを提供しており、ステップ数が多いほど管理精度は向上しますが、その分オペレーションも増加します。最適な設定は、品質検査、パッケージング、倉庫の規模などに応じて決まります。

このガイドは、企業が最も適した設定を判断するための手助けとなります。

1ステップフロー

1ステップ在庫フロー は最もシンプルな選択肢で、取り扱い工程が最小限であり、トレーサビリティも最も低くなります。この構成では、プロダクトは仕入先から直接在庫へ、または在庫から直接顧客へと移動し、Odooはプロダクトの入出庫のみを記録します。このため、大量・低リスクの商品や、高速なオペレーションで追加の確認工程が不要なビジネスに最適です。

  • 入荷: プロダクトは直接入庫されます。

  • 出荷: プロダクトは直接出庫されます。

  • 最適なケース: 小規模な倉庫、在庫量が少ない場合、または賞味・消費期限がないプロダクトを扱う場合など、プロダクトを保管・出荷する前に最小限の処理しか必要としないケース。

2ステップフロー

2ステップフロー では、保管や出荷の前に、プロダクトを処理するための入荷エリアまたは出荷エリアが追加されます。入荷したプロダクトは、棚入れの前に開梱や検品が行われ、出荷前のプロダクトは仕分けやまとめ作業が行われます。この設定により、保管チームはピッキングや棚入れに専念でき、専任のチームが開梱、(必要に応じて)梱包、最終確認を担当することで、出荷ミスを減らしながら効率を高めることができます。

  • 入荷: プロダクトは、在庫に転送される前に 入庫 エリアに移動されます。

    • 移動が完了するまで、入荷プロダクトは製造・出荷・その他の作業のために自動で引当されることはありません。

  • 出荷: プロダクトは出荷前に 出庫エリア に移動し :doc:`仕分けやまとめ作業 <picking_methods> `を行えるようにします。

  • 最適なケース : 大規模な倉庫、在庫量が多い場合、かさばるプロダクトを扱う場合、または入荷と保管の作業を分離して整理し、業務効率を高めたい場合。

3ステップフロー

3ステップフローは、2ステッププロセスに品質検査と梱包エリアを追加することで構成されており、より厳格なプロセス管理と監視の強化を実現します。

重要

この構成はプロセスの管理を強化しますが、ピッキングと梱包を分離すると、それぞれの工程での検証作業が必要になります。同じ担当者が両方の作業を行う場合、作業の重複やオペレーションの遅延が発生する可能性があります。

品質検査や梱包は、必ずしも3ステップフローを必要としません。 品質検査ポイント を別に有効化するか、梱包機能 を有効化して余分な転送手順を追加せずにこれらのプロセスを組み込んでください。

  • 入荷: プロダクトは以下の設定済のプロセスに従って処理されます: 入庫エリア品質管理在庫

  • 出荷: プロダクトは ピッキング梱包出荷 の順に確実に処理・整理されます。

  • 最適なケース :厳格な品質管理要件、専用のピッキングおよび梱包ワークフロー、複数の処理ステージにわたる明確なトレーサビリティが必要な、非常に大規模な倉庫。プロダクトが在庫または出荷される前に、複数のチームがさまざまなステップを管理する場合に適しています。

追加機能

各フローを最適化するために、Odoo はプロセスを強化できる追加機能を提供しています。

ストレージ

以下を活用して製品の整理と保管を効率的に行いましょう:

配送

出荷プロセスをビジネスのニーズに合わせて調整します。ピッキング方法や引当戦略によって、オーダに対してどのようにプロダクトが引当てされるかが制御されます。また、クロスドッキングや直送によって、プロダクトがどのように移動するかが決まります。これらのオプションを Odooで設定することで、プロダクトの動きを可視化し、確実に顧客に届くようにすることができます。

カスタマイズ

Odoo の柔軟なフレームワークにより、企業はワークフローを特定の業務ニーズに合わせてカスタマイズできます。