2020年現在、毎年何千もの新しいビジネスが誕生する中で、注目を集め、ターゲットとする顧客の関心を引くのは簡単ではありません。そのため、多くの企業がブランディングを強化する手段として、オリジナルウェアをますます活用するようになっています。
ロゴやブランドに関する情報をオリジナルウェアにプリントすることで、ブランド認知度を高めることができます。これは、ブランドのメッセージを伝える簡単かつ効果的な方法です。また、テレビやラジオの広告と比べると、オリジナルウェアは、低予算で実現できる強力なマーケティングツールとも言えます。わずかな投資で、24時間365日ブランドをアピールできる強力な手段となるのです。
近年、企業文化を強く打ち出すことがますます重要になっています。オリジナルウェアをうまく活用することで、企業は異なる地域のチームを団結させ、社員と会社とのつながりを深めることができます。このように、オリジナルウェアを使ったブランディングには多くの利点があり、企業の成長とブランドの確立にとって非常に有益な手段となるのです!
これらの理由から、私は数年前にデザイナーの友人と一緒に自分たちのビジネスを立ち上げました。順調にスタートし、すぐにいくつかのクライアントも獲得できました。しかし、事業を拡大するのが非常に難しいことに気付きました。何人かスタッフを雇いましたが、そこから事態が複雑になり始めました。オーダーを紛失したり、納期が遅れて不満を抱えたお客様からの問い合わせが殺到したりと、私たちが理想としていたビジネスの形とはかけ離れていったのです。
私たちは、直面していた問題のすべてが、業務プロセスの不備や従業員間の適切なコミュニケーション不足に起因していることに気付きました。例えば、営業担当者が注文を取っても、その情報をデザイナーに伝え忘れることがあり、デザイナーもまた、その情報をプリント業者に引き継がないということが頻発していました。このままでは業務がうまく機能しないことは明らかでした。事業を始めたばかりの頃は、多数のExcelファイルを使用したり、記録をきちんと残さなかったりしても、社員が2人のうちはなんとか対応できていました。しかし、会社が成長するにつれて、そうした問題がより深刻になり、事業の存続を脅かすレベルにまで達していました。 私たちには新しい仕組みが必要でした。すべての情報が一元管理できる統合ソリューションが必要で、一部の作業を自動化することも不可欠だったのです。
いろいろと調査をした結果、Odooが私たちの問題をすべて解決してくれることが分かりました。これから、当社がOdooをどのように導入したのか、それによりさまざまな課題がどのように解決されたのかをご紹介します。
私たちのビジネスの大部分はB2Bで成り立っています。営業、マーケティング、衣類のプリントを担当するスタッフを合わせて、現在15名の従業員がいます。
当社は在庫を持たず、すべての商品を受注生産でプリントしています。下記は、私たちの業務の流れを示した簡単な図です。
それでは、実際の導入プロセスについて詳しくご紹介します!
リードの管理
最初のステップは、リード獲得プロセスの簡素化でした。先ほど述べたように、私たちのリードのほとんどは旧ウェブサイトから来ていたため、Odooを使って新しいウェブサイトをデザインすることにしました。必要な情報を追加し、ビルディングブロックを使ってニーズに合わせて調整することで、わずか1時間ほどで理想の形に仕上げることができました。
Odooのウェブサイトには、デフォルトで「問い合わせフォーム」が設置されており、CRMアプリケーションがインストールされていれば、自動的に案件が作成される仕組みになっています。また、「問い合わせフォーム」上で「カスタマイズ」をクリックすることで、簡単に内容を変更することも可能です。
とても簡単に始めることができました。これで、誰かが問い合わせをするたびに、私たちのCRMにリードが自動で追加されるようになりました。
もう一つ重要だったのは、タスクの優先順位をつけることでした。Odooでは、リードに付いている「スター」機能を使うことで、すぐに優先順位を設定できます。
そして最後に、リードに関して私たちが求めていたのは、ステージや過去のアクションに応じて異なるタスクをスケジュールする機能でした。これについても、OdooのCRMの「活動タイプ」設定を使うことで、すべての作業を自動化することができます。
同時に、必要に応じて案件自体を手動で進めることも、いつでも可能です。
以上が、私たちのリード管理です。本当にシンプルで、すべてが最初から期待どおりに機能しました。
商品の販売
まず最初に、Odooの販売アプリでプロダクトラインナップを作成しました。最初に述べたように、私たちのビジネスの90%はカスタマイズアパレルの販売です。Tシャツ、パーカー、ジャケットから靴下や下着まで、身に着けるものなら何でもカスタマイズでブランドにすることが可能です。プロダクトはさまざまなサイズやカラーで提供しています。そのため、それらのバリエーションをOdooに入力すると、自動的にプロダクトバリエバリエーションが作成されました。
最後に必要なのは、ロゴの管理です。メールや電話で直接やり取りする場合は簡単ですが、そのプロセスをeコマースで自動化したいと考えました。では、eコマースアプリを使って、私たちが行ったことを見てみましょう。
ここでのeコマースサイトにはプロダクトが掲載されています。しかし、まだ何かが足りません。プロダクトバリエーションによって、お客様がロゴをどこに配置したいかは分かりますが、ロゴ自体を提供してもらい、詳細情報を入力できるようにする必要があります。この問題を解決するために、オーダープロセスをカスタマイズし、チェックアウトの際に追加のフィールドを設けました。具体的には、カートの「カスタマイズ」ボタンを使用し、いくつかのカスタムフィールドを追加しました。これにより、すべてのカスタマイズプロダクトを購入するお客様が、必ずロゴをアップロードし、必要な情報を提供できるようになりました。
これにより、今では、eコマースで誰かが購入するたびに、見積書が自動作成され、必要なすべての情報がチャターに記録されるようになりました。
プロジェクトアプリでオーダーを生産
次はプロダクトの生産です。前述のとおり、在庫を持たない運営をしており、また複雑な製造プロセスを避けるため、私たちはプロジェクトアプリを活用して生産管理を行うことにしました。
この方法は、私たちのニーズに完全にマッチしており、関係者全員にとって分かりやすく、シンプルです。さらに嬉しいことに、カスタム商品を含む販売オーダーが確定するたびに、eコマース経由であってもリード経由であっても、自動的にプロジェクト内に新しいタスクが作成される仕組みになっています。
方法は簡単で、商品の設定を少し変更し、「ブランディングプロジェクト」にタスクを作成するように設定しただけです。これで、すべてが自動化され、スムーズな生産フローが実現しました。
実際にプロジェクトを見てみましょう。まず、「カスタムブランディング」プロジェクトを作成し、必要な列を追加しました。オーダー、デザイン作成、生産、梱包、配送完了です。
この方法なら、それぞれの見積もりがどの段階にあるのかを簡単に把握できます。 さらに、プロジェクトアプリの設定でタイムシートを有効化しているため、各作業にどれだけの時間が費やされたかを追跡することもできます。
そして、オーダーを確定するたびに新しいタスクが作成され、生産に着手することができます。
そして、もう一つ重要なのが、仕入れ業務です。これも自動化できないか、と考えました。
材料仕入れを自動化
これももちろん、Odooを使って実際に自動化することができました。プロダクト設定で 「オーダーごとに商品を再発注する」 オプションを選択し、 さらに材料の複数の仕入先を登録しました。これにより、新しいオーダーが入るたびに、自動的に必要な材料を発注することができます。
これで、販売オーダーが確定するたびに、自動で仕入れオーダーが作成されるようになりました。
さらに、すべてのデータが会計システムに反映されるため、経理担当者の業務が格段に楽になりました!
以上、私たちのOdoo導入をご紹介しました。
ご覧頂いた通り、導入はとても簡単で、わずか1日以内で設定が完了し、現在、すべてが私たちのニーズに完璧に沿う形で機能しています。
統合ソリューションに切り替えたことで、これまで小さな問題の修正やコミュニケーションの不備に費やしていた時間を大幅に削減できました。今では、全員が常に最新の情報を把握し、スムーズにコミュニケーションを取ることができ、効率が大幅に向上しています。